教育方針

植物資源創成システム研究室

教育方針

知力によって自ら課題を解決できる社会人を養成する

教育戦略
教育目標

私たちの研究室では,目の前の問題に対して解決法を自ら見出し,行動できる人材を養成することを目標に学生教育を行っています。そのために最も重視しているのが,知力の養成です。知力とは,習い覚えた様々な「知識」や「技術」を統合することによって,

  1. 現状を分析・認識する
  2. 課題を把握し,実態を明確にする
  3. 課題解決のための対策を組み立てる
  4. どのような順番で対策を行うのか決める

という能力のことです。

私たちは毎日の研究指導を通して,これまで学んできた知識や技術の相互関係を認識させ,組み合わせて利用することの有効性を体感させることによって知力の養成に努めています。

知力の養成
知識と技術の蓄積から知力へ

知力の養成のために

知力の養成のためには,様々な能力を伸ばすことと,それらを総合して活用する能力を身に付ける必要があります。これらは研究において課題を見つけ,方法を設定し,結果を考察して新しい知見を得るために必要な科学的アプローチでもあります。

  1. 知力の養成に必要な能力
    1. コミュニケーション力 / 表現力 / 伝達力

      言葉や文章で相手に自分の考えを伝える能力は,学問・研究だけでなく,社会に出てからも必ず必要になる能力です。

    2. 理解力

      会話や文章から,相手の伝えたいことを理解することができなければ,状況分析・判断,共同作業はできません。国語力(語学力)は理系・文系関係なく,むしろ理系分野でこそ必要な力です。

    3. 論理力

      目の前にある事柄から,共通する性質や関係を発見して,一般化する思考力(帰納法)や,前提や一般的な原理から事実や特殊な原理を導き出す思考力(演繹法)は,研究をする上で不可欠です。

    4. 想像力

      次に何が起きるか予想する力が,新しい発見を社会に応用したり,新規の研究テーマを設定する際に必要です。

  2. 総合的な能力の養成
    1. 計画力

      論理力や想像力を活用して,やべきことを最も有効な手順で決める力。研究も仕事も,結果を出すまでに期限が設けられていることがほとんどです。計画力がなければ成果は出せません。

    2. 現状分析力

      論理力や理解力を活かして,現状を把握し,何が問題なのか明らかにすることにより,研究は始まります。

    3. 課題設定力

      論理力や想像力を駆使して,問題の原因は何か,仮説を立てて,解決すべき目標=課題を設定することが,体系的な研究を行うためには必要です。

    4. 課題解決力

      設定した課題に対して,解決するためにはどのような手法が有効かを考え,得られた結果を正しく分析できなければなりません。

    5. 決断力

      研究には,複数の課題がある場合がほとんどです。また,決められた期限内に結果を出さなければならないことも多くあります。状況を適切に分析・判断し,課題に取り組む順番,優先順位を決める能力も大切です。

    6. 指導力

      他者を指導するのは,大学・学校の教員だけの仕事ではありません。社会に出れば,いずれ職場に後輩,部下ができ,その人達が効果的に働き,成果を出せる様に導くことは誰もがやらなければならないことです。信頼を受け,ひとりひとりの個性を把握し,状況を判断して人を動かす力は社会で働くために必須のものです。

私たちは,研究指導を通して,卒業論文,修士論文のための研究だけにとどまらず,卒業後も就職先や社会に貢献できる人材を養成することを目標としています。知力を養うほか,学生との日常的な関わりの中で,豊かな人間性を備えた人材の育成に努めています。

知力の養成
知力の養成に必要な能力
知力の養成
総合的な能力の養成